畝傍山の南東麓、約50万平方メートルもの広大な神域に建てられた檜皮葺きで素木造りの本殿と神楽殿が、玉砂利の参道と背景となる深い森の緑に調和して、なんともいえない爽やかさと、厳かな雰囲気を生み出しています。 初代天皇であると伝えられる神武天皇が、橿原宮で天下を治めたという「日本書紀」の記述に基づき、明治23年(1890)に建てられました。 本殿と文華殿は重要文化財に指定されています。 (写真は、橿原神宮「外拝殿と畝傍山」… 2012.9.1)
畝傍山(うねびやま)の北東の麓、橿原神宮に北接する神武天皇陵は、円丘で周囲は約100m、高さ5.5mの広い植え込みがあり、幅約16mの周濠をめぐらせています。 日本書紀、古事記によると、初代天皇とされる神武天皇(在位:前660年〜前585年)は日向(宮崎)地方から、瀬戸内海を東に進んで難波(大阪)に上陸しましたが、生駒の豪族に阻まれたため、南下して熊野に回りました。そこで出会った3本足の「八咫烏」というカラスに導かれて、吉野の険しい山を越えて大和に入り、周辺の勢力も従えて、大和地方を平定しました。 そして、紀元前660年の1月1日に橿原宮で即位し、初代の天皇になりました。