標高550mの鷲が尾の山頂にあり、遠く紀州や淡路の山峰、遙かに太平洋を眺望できる風光明媚な霊山が境内である。 樹齢千年を超すような老杉、檜や松の巨木が参道を覆っており、寺門は静謐ながら隆盛の面影をしのばせる。 寺伝によると延暦17年、桓武天皇(在位781?806)の勅願により、弘法大師によって開創された。 大師がこの山で修行していたとき、雌雄2羽の白鶴がかわるがわる翼をひろげて老杉のこずえに舞い降り、小さな黄金のお地蔵さんを守護していた。 この情景を見て歓喜した大師は、近くにあった霊木で高さ90cmほどの地蔵菩薩像を彫造、その胎内に5.5cmぐらいの黄金の地蔵さんを納めて本尊とし、寺名を鶴林寺にしたといわれる。 (写真は、鶴林寺「本堂と三重塔」… 2012.11.2)