平成16年7月世界遺産に登録された慈尊院は、弘仁7年(816年)弘法大師(空海)が、高野山開創に際し、高野山参詣の要所にあたるこの地に表玄関として伽藍を草創し、一の庶務を司る政所、高野山への宿所、冬期の避寒修行の場所とされました。 承和元年(834年)に、「我が子が開いている山を一目見たい」弘法大師の御母公が香川県の善通寺より訪ねてこられました。 しかし、当時の高野山は女人禁制のため入山を許されず、翌年にこの地で亡くなったことから、弘法大師は母公のために弥勒堂(御廟)を造られ弥勒菩薩坐像(国宝)を安置しました。 それ以来、慈尊院は「女人高野」とも呼ばれ親しまれてきました。
(写真は、慈尊院「弥勒堂」… 2012.10.21)