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長楽寺「但馬大佛」 |
長楽寺は、約1200年前天平年間に八鹿山薬師寺として行基が開創した霊場で、弘法大師も訪れたというゆかりの古刹です。 天文11年(1543年)、天災により再建。 名を川会山長楽寺と改め経ること数百年、平成6年4月、世界最大級の木造三大佛が落慶開眼されました。 115本の柱(直径1.2m)の舞台に支えられて、川会山山頂にそびえ立つ長楽寺は、四方の美しい山々に囲まれ、眼下に矢田川を見下ろす素晴らしい自然の眺望に恵まれた大伽藍です。 中央に釈迦如来像、向かって左に阿弥陀如来像、右に薬壷を手にされた薬師如来像が安置されています。 中国人仏師延べ2万人余りが、3年の歳月をかけて製作し、はるばる海を渡って大仏殿で組み立てられました。 樟材の寄せ木作りに金箔132万枚(21.8kg)が貼りめぐらされ、金色に光輝いています。 中央の釈迦如来像は、身の丈15.8mあり、光背と須彌壇と蓮座で総高は25.3mにもなります。 三大佛の表情は、それぞれの個性を偲ばせながら、端正で穏やかな慈愛に満ちたまなざしで人々の前に坐しています。(写真は、長楽寺「但馬大佛」…2024.8.22) 晴れ、最高気温36℃猛暑日。 |
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● | アクセス:JR八鹿駅からバスで60分川会バス停から徒歩で15分。 自動車の場合は、北近畿豊岡自動車道八鹿氷ノ山ICより60分。 拝観時間は、開門:午前9時〜閉門:午後4時。 拝観料:大人800円、高校生以下無料 「駐車場:無料」。 |
● | 住所:兵庫県美方郡香美町村岡区川会642。 TEL:0796-95-1270。 |
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長楽寺「但馬大佛」のHPは、https://www.tajimadaibutsu.jp/ |
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大仏殿 |
現代建築の技術の粋と伝統美が見事に調和した高さ40mの重層寄棟づくりの巨大な建物です。 屋根には、鴟尾(高さ2.7m、重さ1.1t、金箔1.8万枚)が二体、空高く金色に光り輝いています。 殿内の三方の壁には806体の石仏が安置されていますが、一体一体が手作りで、それぞれの表情や衣が個性にあふれています。 参拝される多くの方々の祈りを石仏にこめて、年を経ていつか、1200体安置にと完成される日が待たれます。 | |
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五重塔 |
高さ70mの五重塔は、日本で第2番目の高さを誇り、(越前大仏五重塔75m)、内陣の各層には51体の大理石仏、金箔仏が安置されています。 最上層には、釈迦如来、大日如来、阿弥陀如来の三尊仏が安置されており、厳かな雰囲気が高所空間にしのび渡っています。 各層からの眺望はすばらしく、周辺の山並みや、眼下に流れる川が一望のもとに眺められます。 | |
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大門と仁王像 |
大門は銅瓦の屋根と檜作りの斗棋が幾重にも組み合わされ、木造建築の美しさを余すところなく表現しています。 大門の左右には身の丈8m余りの木彫仁王像が守門神として猛々しい形相で守っています。 口を開いている阿形像(8.2m9.5t)と口を結んでいる吽形像(8.4m10t)ですが、最初の「あ」の音と最後の「ん」の音、つまり万物の始まりと終わりをこの二像は象徴しています。 樟材の寄せ木作りで、漆で色鮮やかに彩色されています。 | |
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本堂(薬師堂) |
大仏殿の北側には、川会山長楽寺の本堂である薬師堂があります。 1200年前行基自らが彫った本尊、薬師瑠璃光如来は、度重なる火災で焼失したものの、現存の本尊は、ふだん厨子深くに安置され、7年ごとに10日間だけご開扉される秘仏とされています。 | |
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回廊 |
大門と大仏殿を結ぶ回廊は、列柱の美しさが100m近く続きます。 木目も鮮やかな、直径42cmの欅の柱と木の香もかぐわしい桧で軒、天井が作られています。 釘を一本も使用しておらず、日本古来の工法による総木造りです。 |