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絶景とスイッチバックの「姨捨駅」 |
この姨捨駅は全国でもめずらしいスイッチバック式停車と列車給水の駅として明治33年(1900年)11月1日に開通する。 善光寺平の眺望そして鏡台山から上る月がゆるやかに里に続く棚田や、千曲川に映える美しさは、古来よりこの地を田毎の月と呼んでいる。 姨捨公園、長楽寺境内には名月に感動し、更科紀行で詠んだ松尾芭蕉をはじめ、高浜虚子、宗祇法師、などの句碑が建てられています。 またこの姨捨駅の近くを走る国鉄は、9つの駅を眺望することが出来特に夜景は素晴しく、日本三大車窓の一つに数えられています。 (写真は、姨捨駅舎… 2011.8.13) |
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田毎の月「姨捨山・長楽寺」
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信濃三十三番観音14番札所である長楽寺は、秩父坂東の百体観音が並ぶ観音信仰の地。 観月の名所で境内には多くの句碑・歌碑が並び、松尾芭蕉を始め多くの文人墨客が訪れ、中秋の名月には、月が棚田に映る田毎(たごと)の月を鑑賞したという。 また、おばすて伝説で、捨てられた老婆が悲嘆して石になったといわれる姨石が観月堂の隣にある。 住所:長野県千曲市大字八幡4984 TEL:026-273-3578 境内自由。 |
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故郷の民話「姨捨山伝説」
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信濃の国更級の里(戸倉上山田温泉)に一人の若者が住んでいました。 若者は養ってくれた伯母を母のように慕い、大切にしていました。 ところがこの国の殿様は年寄りが大嫌いで、60歳以上になった者は山奥に捨てよ、とのおふれを出しました。 伯母も70歳になってしまい、若者は泣く泣く背負って、姨捨山に捨てたのでした。 けれども、後ろ髪がひかれ一人で帰る気になれません。 若者はそっと引き返し、老婆を背負って帰途につきましたが、道がわからなくなってしまいました。 すると老婆は「おまえが道に迷わないように、小枝を折ってあるからそれを目当てに歩きなさい。」と教えてくれ、 無事に帰ることができました。 そして地下室に隠しておきましたが、殿様に知れてしまい。 殿様は「もし灰の縄をもってくれば許す。」とのことでした。 困った若者が老婆に相談するとすぐに教えてくれました。 それを持っていくと殿様はたいそう感心し、経験のありがたいこと、大切なことがわかり、 それから老人を大事にする国振りにかわったということです。 ※映画「楢山節考」(原作:深沢七郎・監督:今村昌平・主演:緒形拳)は、印象に残る映画です。 |